Strengthening Conditioning & Nutrition column
私たちの健康づくりに欠かすことのできない運動や栄養について、身近なトピックをテーマに、各分野の専門家から寄稿いただきみなさまにお届けします。
執筆者:exreha
【1分で手に入れるきれいな姿勢のつくりかた】
「よい姿勢」と一言で言ってもどの視点に立ってみるかで全く変わります。
少し専門的な言い方をすると
・力学的には重心の安定した姿勢
・作業能率的には作業にあわせた効率のよい姿勢
・美学的には均整の取れた美しい姿勢
などがあります。
最初に申し上げた通り、どの視点に立つかで見ると、例えば作業をするのに前傾で少し膝を落としたような姿勢が最も効率的でよい姿勢だとしても、美学的な視点で見た場合決して良い姿勢とは言わないでしょう。また重心の安定した姿勢が、素早く動くようなスポーツ動作の時には、こちらも良い姿勢とは言わないでしょう。
このように「良い姿勢」はある一面においての姿勢であり、全てにおいて「良い」わけではないのです。
今回は、動きやすく見た目もきれいな姿勢を「良い姿勢」として、姿勢を作る意識をしなくても「良い姿勢」になれるエクササイズをご紹介します。
ポイントは「抗重力筋」です。
「抗重力筋」とは、その名の通り重力に対して拮抗する筋肉です。つまり重力と釣り合うバランスを取りながら、姿勢を維持するために働いている筋肉ということです。さらに「抗重力筋」は、ただ姿勢を維持するだけでなく、日常の動作でも強い力を発揮する重要な筋肉なので、この筋肉が衰えてくると、力強さがなくなるだけでなく、よい姿勢を保つことも難しくなるのです。
ではこの「抗重力筋」はカラダのどこにあるのでしょう。主にふくらはぎ(下腿三頭筋)⇒太もも(大腿四頭筋)⇒お尻(大殿筋)⇒お腹(腹筋群、腸腰筋)⇒背中(脊柱起立筋、広背筋)の5つに分けられます。それぞれ順にカラダの後⇒前⇒後⇒前⇒後についており、重力に抗うように力を発揮し姿勢を保っています。
今回のエクササイズを行っていただくと、この「抗重力筋」がしっかりと刺激され、最も良いバランスで姿勢を維持できるようになります。その結果、体重が踵寄りの人はつま先側に、かなりつま先寄りの人は踵側に重心が移動して、自然に動きやすくきれいな姿勢になるのです。
では、ここからはスライド写真をご覧いただき、是非エクササイズを行ってみてください。
バランスの変化や足裏での体重支持の感覚の変化を感じ取っていただけると思います。
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