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私たちの健康づくりに欠かすことのできない栄養について、トピック&レシピをみなさまにお届けします。


執筆者:玉利紗綾香(たまりさやか)  

料理家・スポーツ栄養学講師 

食品会社に入社し、プライベートブランド商品開発に携わる。

料理家のアシスタントを経たのち、独立。スポーツ栄養学講師のほか、 栄養士の免許を活かし、レシピ提案、フードスタイリスト、JAやまがたアンバサダーなど多様な分野で活動中。

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コラムの最後にレシピがございます。最後までお楽しみください。

 今回のテーマ:マグネシウム

 

【マグネシウムとは】

化学の授業で習ったことのある元素記号Mg、原子番号12の金属元素マグネシウム。

なんとなく研究や工業目的に使われるイメージですが、実は人体においてもさまざまな役割を担っている必須のミネラルです。

一般成人では体内に20~30g存在しているといわれています。そのうち半分以上が骨に、残りは筋肉や脳、神経に存在しています。

 

【マグネシウムの働きと1日の摂取量】

マグネシウムは、カルシウムやリンとともに骨格を形成したり、筋肉の働きを調整します。また、酵素反応を介してエネルギーの産生に関わるほか、体温調節や神経伝達、ホルモンの分泌など多くの生命活動に重要な働きをしています。

1日当たりの推定摂取量は、男性で236mg、女性で208mgです。(平成29年「国民健康・栄養調査」の結果)通常の食品以外からの耐用上限量は350mgとされています。医薬品として一定量以上を摂取すると、下痢が起こることが報告されていますので注意が必要です。

 

【マグネシウム摂取のメリット】

マグネシウムを含むミネラルは、身体の機能を正常に保つ働きがあります。特にマグネシウムは足の痙攣、攣りの予防が期待できる栄養素です。また、骨折や捻挫などの外傷の痛み、関節痛を軽減してくれたり、イライラした時の気持ちを鎮めたりしてくれます。

 

【マグネシウム不足によるカラダへの影響】

通常マグネシウムの欠乏症になることはあまりありません。ただ、血液中のマグネシウムが減少すると骨から取り出され、慢性的に不足すると、神経症状、抑うつ症、不整脈などの循環障害がみられることがあります。さらには狭心症や心筋梗塞などの危険性が高まる可能性もあります。

 

【マグネシウムとスポーツの関係】

高強度の運動、スポーツ、トレーニングをする人は、汗や尿から多量のマグネシウムが体外に排出されるため、運動をされる方は意識して摂りたい栄養素です。

運動後の筋肉においては、マグネシウムとカルシウムの量的バランスが崩れ、カルシウムの方が多くなり、筋肉の収縮が過剰に起きてしまいます。これがいわゆる「足が攣る」という現象です。こうした症状の予防のためにも、普段からマグネシウムを意識した食事を心がけたいですね。

 

【マグネシウムを多く含む食品】

種実類や葉物野菜、未精製の穀類に多く含まれます。また魚介類にも多く含まれるので、魚介を主菜にするとマグネシウム豊富な献立になります。なかでも特に豊富な食材として、アーモンド、落花生、蕎麦、玄米ごはん、絹ごし豆腐、納豆、ゆで小豆、豆乳、桜えび、牡蠣、ひじき、海藻、バナナ、ほうれん草などがあげられます。

【レシピ紹介】

今回はマグネシウムを豊富に含んだ食材を使ったレシピです。運動後など疲れている時でも作りやすい、和えるだけ、ミキサーするだけなどの簡単なレシピと、日常で使いやすいレシピをいくつかのバリエーションでお届けします。ぜひお試しください。

★エビとほうれん草豆乳パスタ

材料(1人分)

エビ 4尾

ほうれん草 50g

にんにく 1片

オリーブオイル 大さじ1

スパゲティ 100g

白ワイン 大さじ1

トマト缶(トマトペースト) 大さじ3 

調整豆乳 75ml

コンソメ顆粒 小さじ1/2

塩・コショウ 各少々

 

①にんにくをみじん切りにし、ほうれん草を3cm幅に切る。

②フライパンにオリーブオイル、にんにくを入れ、香りが出るまで弱火で加熱する。

③エビを加え、色が変わったら白ワインを加える。

④ほうれん草を加え炒め、トマト缶(トマトペースト)、豆乳、コンソメを入れる。

⑤ゆでたパスタを加えて和え、塩・コショウで味を調える。

器に盛って完成です!

★桜えびピラフ

材料(2人分)

ごはん 2膳分(260g)

桜えび 大さじ2

玉ねぎ1/4個

ベーコン 30g

塩・コショウ 各少々

コンソメ顆粒 小さじ1/2

バター 15g

パセリみじん 大さじ1

 

①玉ねぎ、パセリをみじん切りにし、ベーコンは1cm角に切る。

②フライパンにバターを熱し、玉ねぎを炒め、ベーコンを加えさらに炒める。

③ごはんと桜えび、コンソメを加えて炒め、塩・コショウで味を調える。

④最後にパセリを加え、さっと炒める。

器に盛って完成です!

※ピラフおにぎりにすると、トレーニング後にすぐに食べられますので、糖質補給にも最適です。 

★ひじきオクラ納豆豆腐

材料(1人分)

おぼろ豆腐 1丁※お豆腐はお好みのもので

オクラ 2本

乾燥ひじき 小さじ1

ひきわり納豆 1パック

しょうゆ 小さじ1

 

 

①ひじきを水でもどす。

②オクラを輪切りにする。

③ボウルに水で戻したひじき、オクラを入れ混ぜ合わせる。

④器に豆腐を盛り、③をかけて完成です!

 

★イチゴバナナ豆乳スムージー

材料(1人分)

冷凍イチゴ 70g

バナナ 1本

豆乳 160ml

 

①イチゴを4等分に切り冷凍しておく。

②バナナを1cm幅に切る。

③ミキサーに①、②と豆乳を入れ、全体がなめらかになるまで攪拌する。

グラスに注いで完成です!

※冷凍しているものを使用しますので、ミキサーの刃が傷む場合がございます。ミキサーの説明書に従って調理してください。

 

 

 


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